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【今日の絵本】じいじのさくら山 ~ さくらが心をゆさぶる一冊 ~

じいじのさくら山 より

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基本データ

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【タイトル】
じいじのさくら山

【作者】
松成真理子

【出版社】
白泉社


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タグ

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【ストーリー性】☆☆☆

【文字の多さ】☆☆☆

【しつけ】 命の大切さ

【テーマ】花(桜) じいちゃん(老人)
     読書感想文(おすすめ) 

【4歳頃~小学校低学年】

じいじのさくら山 より

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あらすじ

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緑に おおわれた
山道を 年寄りと子供が登って行きます。

『ちびすけ、さくらを見に行こう。』

じいじは いつも おれにいう。

季節は夏。
さくらの木は
青々と葉を茂らせている。



さくら山のさくらの木は
じいじのさくら。

うれしいことがあるたびに 
こっそり植えた。

『こんなになるとは 思わんかった。』

さくらの木は山いっぱいになり、
頂上は空まで届きそうだ。


じいじは ひとつひとつの木にさわり

『調子の悪いところは ないかいな』
とあいさつをする。

おれも じいじのまねをするけど、
木は 何も 答えないよ。



山の天気は 変わりやすい。
急に どしゃ降りの雨が 降り出した。


二人は 木かげに
身を うずめた。

どしゃ降りも 平気。
じいじと いっしょなら。



季節はめぐる。

二人は変わらずさんぽに出かける。


春には タンポポをつみ
草の笛、 オオバコのすもう。

夏は 笹の船

赤い まんじゅしゃげで首飾りを作った。


じいじは
草や 虫や 花のこと
なんでも 知っている。


『じいじは すごいな』
おれの言葉に

『なんも なんも』
じいじは笑った。



やがて、季節は冬に。
薄暗い 空から
ぼたぼたと 雪がふる。

寒い冬の日

じいじが 病気に なりました。



『大丈夫か じいじ。』
『心配 ごむよう。 なんも なんも。』

おれは 戸口で声をかける。
布団の中のじいじは
ちょっとずつ ちぢんでいくみたいで

おれは 泣きたくなった。


本当は、じいじと
さくらを見に行きたかったけど
じいじは 眠ったまま 起きない。


おれは山道を一人で歩き
さくら山についた。


さくらの木に 願う。
『じいじを 元気にしてください。』


なんべんも

なんべんも。




草木の色が黄色く
芽吹き、もうすぐ春がくる。


おれはまだ、
さくらの木に たのんでいた。

じいじの病気を なおしてください。


じいじの病気を なおしてください。



ぽかぽか した地面には
つくしが 伸びている。

さくら山の さくらは 満開だ。

じいじはやっと
布団から出てきて


『ちびすけ さくら 見に行こう』
そう言った。


ゆっくり ゆっくり歩いて
ふたりは  さくら山を めざした。


さくら山の さくらの木は
花を咲かせて
じいじが来るのを 待っていた。

これほど満開のさくらは
見たことがない。

さくら、 さくら。

さくらの花。


『お見事!』
じいじが言うので、おれも真似をする。

『お見事!』



花がゆれて
青い 空が すこしだけ見えた。

じいじは おれの 頭をなでて
『ちびすけ ありがとう』
と笑った。

おれは
なんで 分かったのか不思議に思った。

じいじは

さくらに きいたと

そっと ささやいた。


いつものように 山道を帰る。
ゆっくり、 ゆっくり。


ばんごはんに、じいじとつんだ
つくしも食べた。


いつもとおんなじ
おやすみなさいの後。

ことんと眠ったじいじは
目を 覚まさなかった。



きのう さくら山の
さくらの花が ゆれた時。

じいじがいなくなるような 気がして
おれは、急に 泣きたくなった。

さくらの木が 教えてくれたのかも
しれない。


じいじのつくったさくら山では
毎年 春の祭りが ひらかれます。


さくらは、みごとに咲き誇り
きれいな ぼんぼりで飾られます。

人々は
じいじのさくらを 幸せそうに
愛でています。

『なんも、なんも。』

にぎわう声の中から
じいじの笑い声が
きこえてきそうです。

じいじのさくら山 より


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ここが 魅力的!

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じいじの 福々しさを
優しい さくら色で 表現!!


なんといっても
さくらの描写が
とても美しい絵本です。

遠くにかすむ さくら
直近で望む さくらの花

風にゆれる 花びら


それぞれ、違う描かれ方をしていて、
本物よりも【さくら】らしく 
見えるので不思議です。



さくらは 【ただの木】なので
特別な力が あるわけではありません。

ですが、この絵本のさくらは、優しく
語りかけてきます。

さくらが語るのは
あなたの【良心】です。

桃色の花に 何を感じましたか?

読後、幸せになれる 一冊です。


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