ほしいもんが いっぱい。

アラサー主婦の物欲だらけの日々です。

【今日の絵本】たなばたまつり ~主役は短冊!人の“願い”の美しさを描く~

たなばたまつり より

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基本データ

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【タイトル】
たなばたまつり

【作者】
松成真理子

【出版社】
講談社


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タグ

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【ストーリー性】☆☆☆

【文字の多さ】☆☆ (比喩表現 多め)

【しつけ】 なし

【テーマ】夏 七夕 星 願い
     読書感想文 

【3歳頃~小学校低学年】



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あらすじ

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よく晴れた夏の日。

お祭り広場の会場に
大きな 笹が飾られました。

笹の葉は青々としています。
さらら、 さらら、、、

風に揺れ、音を立てます。

もうすぐ【七夕】。

何組かの親子連れが
椅子に腰掛け、短冊を書いていました。


今年も色とりどりの
たくさんの 短冊が用意されました。

願い事を書き、
笹の枝に結ぶと
【願いを星が届けてくれる】
と言われています。


お祭りの会場に
二人のきょうだいがやって来ました。

さきちゃんと、たーくんです。

ふたりは 向かい合わせで
短冊を書きました。

たーくんはまだ、
字が書けません。

青いクレヨンで
お姉ちゃんの顔をかきました。

さきちゃんは嬉しくなって
『いいねえ。』
と言い、

短冊に たーくんの顔を
かきました。


広場前のバス停に
隣村から バスが到着しました。

バスから降りてきたのは
げんごろうさんと、
孫のげんきくんです。

手にはひとつずつ。
短冊を持っています。

二人ともいいのが
書けたみたいです。



小学校の帰り道。
元気いっぱい、
ケンカの強い男の子。
よしまるくんが、
 
妹と一緒にお祭り会場に
やってきました。

幼稚園の妹さんは、
真剣な顔で

短冊をかいています。

よしまるくんは、
いつもの騒がしい姿を
見せることなく。

静かに、妹を見つめていました。

じっと、、、

妹が 短冊をかき終わるまで。
待っていて あげました。



笹の青さが 目立っていた枝も
たくさんの短冊に飾られて

にぎやかさが 増してきました。


トラックの運転手の トラさん。

今年受験の お兄さん。

ワンちゃんをつれた お姉さん。

毎日、毎日たくさんの人が
訪れて 短冊をつるしてゆきます。


キレイな色の短冊に

いろいろな文字が書かれ

七夕飾りも あります。


ところせましと
つるされた 笹の枝。

風が吹けば
さらら、、
さらら、、、

と風にゆれ

さらら、、
さらら、、、

まるで
ひみつの ことばを
話しているように聞こえます。


七夕までは、あと少し。



ある日は 強い強い風が吹きました。

右に左に、笹を大きく振り回します。

しかし、
みんなの大切な願いが
飛んでいってしまわないように
短冊は がんばりました。


また、ある日は
しと しと と雨が降りました。

笹の枝は 雨で頭をもたげています。

短冊は 雨の日も がんばっていました。


七夕まで、もう少し。


やがて 雨は上がり。

お日様が 顔をだしました。

笹のてっぺんに 
お日様が とまり、
キラキラと 光がこぼれます。


雨上がり、太陽が
ぬれた 短冊を 乾かしてくれました。


そして、 七夕まつりの日が
やってきました。



夜のお祭り会場には
たくさんのちょうちんが
飾られています。

浴衣をきた たくさんの人。

遠くでは 打ち上げ花火も。

楽しそうな屋台がずらり
と立ち並んでいます。


その広場の まんなかに

きれいな短冊を かかえた
笹が ありました。


さらら、、
さらら、、、

ゆれながら。

楽しそうな 人々を
見守って いるようです。



やがて 夜も更け
お祭り会場も 真っ暗になりました。

人々が 寝静まった
七夕の 夜。


短冊にかかれた 
願いの 言葉たちは

紙の身を 離れ

かすかに光りながら
夜の 空に のぼっていきます。

うえに…
うえに……


真っ暗な 空をぬけ

光は

美しい 天の川へ 向かいます。


幾千の まぶしい 星ぼしの中を
願いの 光は とんでゆきます。


近くの 星にとどくもの。

遠くの 星にとどくもの。

何日。
何年。

時には、何十年も
旅を します。


はるかな時間を越えて

いつか 願いがとどいた時。


星はきらりと 光って
合図を おくります。




星が美しい 夜の道。

さきちゃんと、たーくんが
星空を 指差しています。

きら きら きら

きら きら きら


星が 瞬き、
今夜も 遠いところから
合図を おくっています。



誰も いない広場の
笹が 揺れ、

その 笹の葉の 間から。

また ひとつ


美しい 星が
うまれました。

たなばたまつり より
 

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ここが 魅力的!

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  もの言わぬ短冊の姿に
      スピリチュアルをみる


絵本の流れとしては

人が短冊に願いをかく。

願いが 届く?

というシンプルな作りです。

短冊を書く人々の
バックグラウンドの描写はなく。

短冊自体が意思を持って
しゃべりだすこともなく。

事実だけがかかれています。


では、なぜ【ただの紙】に
神秘性を みたのか?


それは、短冊が
【苦難に遭いながらも努力する】
姿を 描いたからです。


この場面を入れたことで
短冊は
【願いをもった人】として
読み手に 認識されるように
なります。


風にあおられ
雨に打たれ、

それでも 最後には
日の光を 浴び
短冊は 復活します。

ラストの2ページで
願いは 星になり、

どんなに時が経とうとも
努力は 必ず報われ
願いは 叶う。


こうなりたい、
そうであってほしい。
という人の思いが
美しい 星ぼしのイラストに
のせて 描かれます。 


多くを語らぬ 短冊は
よりいっそう
読み手の願いを反映させます。

『私の願いはなんだっけ?』

読後には、
願いが叶いそうな気持ちに
なれますよ♪

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